−−前回のあらすじ−−

石が倒れて来た。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

気が付くと石の下に居た

いや、石の下に居たと言うのは正確な表現ではないだろう
床にしゃがみ込んだ格好で石を支えていた
傍から見ればコタツにでもあたっているかの様に見えたかも知れない

コタツの天板よりは少しばかり大きい「それ」を眺めながら、呆然と、しかしどこか冷静に『これって絶対に人間が支えられる重さじゃないよね・・・』などと考えていた
そして、まるでその事に気付くのを待っていたかの様に、そのまま石板に押しつぶされた

一瞬。ほんの一瞬の出来事だったのかも知れない
けれども自分には時間が止まっていたかの様に永く感じられた
 
 

丁度向かい合う形で居た相方のあげた悲鳴で再び時間は動き出した
 
 

時刻は夕方の5時少し前
一日の作業も終りに近付き、一番慌しくなる時間帯である
辺りは一転パニックに陥った

十数人掛りで石を持ち上げて助け出された後、騒然とした中で横たわりながら自分の頭を占めていたのは『良い日記のネタが出来た♪』と言う事であった・・・(笑)
 
 
程無くして到着した救急車で運ばれて最寄である聖路加病院へ

しかし、搬送されたのは良いが、問診・レントゲン・そしてまた問診と一向に治療してくれる気配が無い
仕舞いには「整形の先生が手が開かないから」とか言ってそのまま放置・・・
そして二時間位経ってからようやく『しかたないからこれだけでもやって置くか』的なノリで左手の裂傷を縫ってくれる
この裂傷ってのが、潰された時の圧力で内側から爆ぜ割れたらしく、あまり奇麗な傷では無いんですよね・・
そんなんで治療する方も大変らしく悪戦苦闘
けれども「先生、これどうやったら良いんですか?」とか聞きながら縫うのは止めて下さい・・・
治療してる先生の胸元を見ると『実習生』と書かれた名札が・・・
任せておいて大丈夫なのか?

そんなこんなで担当の先生も来て他の部分も治療
そのまま入院となりました^^;
 
 
で、この聖路加病院ってのは全室個室らしく、やたらと豪華な病室なんですよ!
テレビやビデオ、有線まで付いてるし、部屋の中にトイレと風呂まで付いているんですよ!
ま、動けないから風呂もトイレも使えないが・・・
 
 
結局今回負った傷ってのは
左手の裂傷(人差し指と親指の間を8針)
左手首・左膝・右足かかとの3ヶ所を骨折
左膝の靭帯を1本切断
そして左手と左足の太腿が潰されてパンパンに腫れてみました
 
ちなみに、後日確認したら倒れた石材の重さは合計で860kgだったそうです・・・
 
 
こうして並べると随分重傷みたく見えるが、実は本人あまり気にしていないのは内緒である(笑)
 
 
ま、何はともあれ大変な1日になってしまいました(f^^;

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